第11話 店長の長谷川さん(31歳)その3【終】
カフェからレストランへ移動。
最近オープンしたばかりの、お洒落なイタリアンレストラン。
でもかかっていたBGMは何故かレゲエっぽい音楽。
な…何で?
どう考えてもお店的にはジャズかクラシックの雰囲気なのに、見事にぶち壊されてました(笑)
戸惑う四葉の気持ちを知ってか知らずか、長谷川さんも「BGMがちょっと合わないよね」と苦笑いでした。
うん、そうだよね!同じ気持ちでホッとした(笑)
席に着き、注文をしようとメニューを探すがどこにもない。
長谷川さんにメニューが無いことを告げると、「もうコースを頼んであるから」と言われました。
ここで、「気がきくのね!ありがとう♪」と思わない四葉は大人女子失格でしょうか…?
コース料理だと絶対にお値段が張ると思うし、いらない物まで含まれてる可能性があるので、四葉的には個人で選びたかったなー、なんて思ってしまいました。
この辺はすごく意見が分かれそうだなと思う。
でも料理はすごく美味しくて感動でした!!
やっぱりこういうレストランの料理は全然違いますね!
ファミレス慣れした胃がビックリしてました。
でもでも
初対面で高そうなレストランなんて…。
ちょっと、重い。(小声)
婚活パーティーでカップリングした男女がどういう所に食事に行くのが一般的か分からないけど、まだ付き合ってもないのにこんな高そうなレストランに連れてこられては、気をつかってしまう。
しかも四葉としては消化試合なので、余計に…。
長谷川さんと色々お話したが、やはり長谷川さんはちょっとカッコつけたい感じがあったり、紳士的に振る舞いたいという感じの印象だ。
話せば話すほど見た目がミスマッチで、やはり見た目も大事だなと思った。
予想通り四葉は長谷川さんに惹かれる事はなく、長谷川さんも何か違うなと思ったのではないだろうか。
そろそろお会計…という所で四葉は長谷川さんに告げた。
四葉「私、男の人に奢ってもらうの苦手なんです」
別にそんな事はないのだが、長谷川さんの性格上まず必ず全額支払ってくれるだろうと思ったので、言い出される前に牽制しておいた。
四葉にとっては消化試合だったのにこんなに高そうなコース料理を全額支払われたら罪悪感で眠れない。
長谷川さんは伝票を見ながら少し困ったように考え込み、
長谷川さん「じゃあ、5,000円で良いよ」
……
5,000円で良いよ??
……高ッッ!!
え、待って…
さっきメニュー見たら4千円のコース料理があったから、それかと思ってたのに!
恐らく7千円の方だったようです。
たかが婚活パーティーでカップリングしただけでその金額は無いだろー…と思ってしまった。
それかわざと高く言われた??
いやいや、それはさすがにないよね…
長谷川さんとの今後は無いなと思ったので、帰宅後、お互い婚活頑張りましょうという旨の連絡をしました。
初めての婚活はまさに練習試合という感じで、あっけなく終了した。
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